底に

気づくと底にいて、気づいたらこんなに時間が経っていた。

いろいろと変わっていくものを見ながら、変わらない何かをずっと想いつづけている。

 

それが、何なのか。

よくわかっているようで、よくわかっていない。すごく曖昧。

 

そんなことを思いながら、底で目の前の細長い暗闇を目の奥でずっと見つめている。

 

間もなく時間。

 

〈砂の底〉より