パイナップル

意識したのはいつからだったろう。

小さい頃はそうでもなかった。大人になっても特別な感情は持っていなかった。

缶詰ではないパイナップル。

あの少しトゲトゲした皮を剥ぐと、とびきり黄色の果肉が出てくる。

近頃のスーパーではカットパインなるものが売られている。

手軽に缶詰じゃないパイナップルが食べれて嬉しい。

大きめの一口ぐらいの大きさにカットされた黄色い果肉を、

ゴロッと口の中に頬張る。ザクッとした噛み応えとその後に続く溢れる果汁。

いくら食べても飽きない。

きっと、ほおっておいたら、パイナップル一玉ぐらいは一度に一人で食べれるんじゃないかと思う。

それぐらい好き。

身の中に隠れる、ゴマみたいな赤茶色の小さな種。育てたらパイナップルができるかなと思いシゲシゲ眺めるけれど、実行に移す前に、種が付いたままの実を口の中へと放り込む。

食べ過ぎて、口の中がピリピリしても大丈夫。

だって好きなんだもの。

 

パイナップルが好き、という話をしたら「すごく意外」と言われた。

私にとってはその言葉が意外。

 

好きなものは?と聞かれても私はすぐに答えられない。

好きなものってなんだろう。

好きなものってなんで好きなんだろう。

理由なんか関係ないから好きっていうのかもしれない。

 

でもなぜ私はそれが好きなのか。

それを一つずつ解明していったら面白いかなとふと思いついた。

思い浮かんだ好きなものをなぜ好きなのか、一人で検証してみる。

好きなことには間違い無くて、でもなぜ好きなのか伝えられない。

好きなのにそれでは困る。

ということで、思いついた好きなものを、これから羅列してみようと思う。

 

すきには必ず何かが存在する。