バナナ牛乳とは。
牛乳の中にバナナを入れて混ぜ合わせた飲み物を思い浮かべる人が多いのではないかと思う。
ミキサーの中にバナナと牛乳を入れてスイッチオン。
甘みが足りない時は、自然な甘さのはちみつを足してみたりする。
バナナ嫌い、牛乳嫌い、という方でなければ間違いなく美味しい飲み物が出来上がる。
けど、私が作るバナナ牛乳はこれではない。
小さい頃から作って食べたバナナ牛乳は、バナナに牛乳をかけて、それをスプーンで潰して、大きめの食感を残しながら、スープのようにスプーンですくって食べる。
これが私の好きなバナナ牛乳。
今でも好き。
房で売られているバナナは、一房一房同じスピードで一気に熟していく。
硬めのバナナが好きだけれど、食べる早さと熟す早さを比べっこしたら、熟すスピードに負ける時がある。
そんな時はバナナ牛乳。熟れたやらかいバナナをできれば2本、皮の上から中の身を潰すように指で押す。皮をめくると程よく潰れたクリーム色の身が現れる。それをさらに手でちぎりながら大きな器に入れていく。
バナナを入れ終わったら、その上から冷えた牛乳をかける。バナナが浸かって見えなくなるぐらい。
そこに、コーヒー用の砂糖を一本、サラサラとかけ入れる。
作るたびに、バナナの甘さで十分なんだけどな、健康のことを考えたらはちみつの方がいいのかもしれないとか、いろいろ思うのだけれど、それでも私が食べたいバナナ牛乳には、コーヒー用の砂糖がかかせない。
全て入れ終わったら、大きなスープ用のスプーンで、バナナを一つ一つ潰していく。器とスプーン間で潰されたバナナは、程よくゆっくり牛乳と馴染んでいく。大きすぎてもいけない。小さすぎてもいけない。
バナナをゆっくり潰していく。焦って潰すと滑って牛乳が飛び散るから、ゆっくりぎゅーっと潰していく。
よし。と感じたところでぐるっとかき混ぜてバナナ牛乳の完成。
できたところを、すぐさますくって食べる。完全に潰れていないバナナと溶けきっていない砂糖。
あっという間に平らげる。
これが私のバナナ牛乳。
混ざりきらないバナナと牛乳。溶け残る砂糖。
口の中の食感は、いつ食べても懐かしい。